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信玄の隠し湯

武田信玄  武田信玄は、甲斐(山梨県)の守護武田家の長男に生まれ、21歳の時粗暴な父を追放し、権力の座についた。
その後武田信玄は、信濃全土ほか、飛騨や駿河などに進み、中央進出の機をうかがった。その強さは、上杉謙信とならんで、群を抜いていたので、日本中にその名を轟かした。織田信長もこの二人を警戒し、進んで戦をしかけなかった。
 ところで、この武田信玄の健康法は、史料上から伺うことは困難な様だが、 とりあえず現代まで伝われてきているもので、信玄の隠し湯というものがある。その隠し湯というのは、山梨県西八代郡にある下部温泉で、このお湯は単純泉という泉質であり、鎮静、沈痛作用にすぐれた効果がある。また、もうひとつ、東山梨郡の川浦温泉も信玄の隠し湯のひとつで、傷病兵の治療や療養に使われたといわれている。
 そもそも、温泉というのは、地中から湧き出る温水で、塩分や鉄分、マグネシウム、ラジウムなど、さまざまな鉱物をふくみ、その成分が体内で機能し、病気や傷、あるいは病気を予防などに効果を発揮する のである。良薬のない戦国時代に、武田信玄が病気や傷を治すために温泉を利用し、さらに健康法にしていたことは充分に推測できる。
 現在でも湯治といって温泉で病気を治すというものがある。なので、体調の優れない人は、ぜひ温泉に入って、心身共に癒して欲しいものである。

参考文献 「戦国おもしろ雑学」 監修南條範夫
参考文献 「戦国名将、人物を知る辞典」 監修山本七平 永畑恭典
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